兵庫県の保育士転職市場を解説|近畿圏でも低めの有効求人倍率や給与水準を紹介

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「兵庫県で保育士として働きたいけれど、求人の状況や給与の実態がわからない」と感じていませんか。

兵庫県は全国平均と比べて有効求人倍率はやや低めで、近畿圏のなかでは求人数が多いという特徴があります。

平均年収は全国水準をやや下回っていますが、転職先の選択肢は豊富です。

給与面も県内各自治体が実施する宿舎借り上げ支援や就職準備金貸付などを活用すれば、実質的な待遇は大きく変わります。

本記事では兵庫県の求人動向・給与水準・支援制度をまとめているので、転職活動の参考にぜひチェックしてみてください。

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保育のキャリア編集部

保育士転職のいろは編集部

保育士転職のいろは編集部は保育人材が思う理想的な働き方を実現するために当サイトを運営しています。保育士および保育士経験者1,474名を対象とした独自アンケート調査を基に、転職サイトの実態、職場の人間関係、残業問題、年収事情など業界のリアルな声を分析・発信。編集部は保育士向けに保育園の口コミサイトほいくreviewsも運営し、保育士がより良い転職先を選択できるようサポート。Podcast番組『おつかれ保育士さん』でも配信中。著書『保育士が抱える「辞めたい」を変える

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目次

兵庫県の保育士の有効求人倍率は2.72倍で近畿圏で低い水準

こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」によると、令和8年1月時点で兵庫県の保育士の有効求人倍率は2.72倍となっています。

全国平均の3.88倍を下回っており、近隣の京都府(4.30倍)や大阪府(4.27倍)と比較しても低い水準です。

有効求人倍率
全国3.88倍
兵庫県2.72倍
大阪府4.27倍
京都府4.30倍
滋賀県6.57倍
三重県2.91倍
和歌山県3.24倍
奈良県5.50倍

引用:こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」

※有効求人倍率は令和8年1月の情報です。

兵庫県の有効求人倍率が近畿圏内で低めに推移している背景には、少子化による保育需要の変化が大きく影響していると考えられます。

例えば、神戸市は2025年度から、公私立を問わず保育所の新設を原則認めない方針を示しました。

これは市内の保育利用希望者が2024年度をピークに減少に転じる見込みになっているためです。

神戸市は2025年度から、公私立を問わず、保育所の新設を原則認めない方針を示した。市内の保育利用希望者が24年度をピークに減少に転じる見込みになっているため。既存の保育所や幼稚園の認定こども園移行については原則認める。同市では就学前児童数や保育の利用希望率などを基に、保育需要の見込みを推計している。

引用:福祉新聞「保育所の新設認めず 園児の減少推計受け(神戸市)」

また、神戸市の保育所等利用待機児童数は2025年4月1日時点で4年連続ゼロとなっており、保育の受け皿がすでに充足していることもわかります。

神戸市では、誰もが安心してこどもを生み・育てるという選択ができるよう、将来にわたって安定的な質の高い教育・保育の供給に努めています。 国の「保育所等利用待機児童数調査」に基づく「保育所等利用待機児童数」は、4年連続でゼロとなりました。

引用:神戸市「2025年4月1日現在の保育所等利用状況について」

こうした「施設が増えない」「待機児童もいない」状況では、新たな求人が生まれにくく、求人数も伸び悩みます。

兵庫県で最大の人口数を抱える神戸市のこのような保育需要の変化による影響は小さくなく、有効求人倍率の低さへつながった可能性があります。

ただし、全職種平均(1.08倍)と比較すると保育士(2.72倍)は依然として2倍以上高く、兵庫県においても保育士は求人が多い職種であることに変わりはありません。

有効求人倍率
全職種1.18倍
兵庫県1.08倍

引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「職業紹介-都道府県別有効求人倍率(2026年1月)」

全国と比べたときの兵庫県の転職市場

兵庫県の保育士転職市場は全国平均より需要は低めですが、保育士の求人数はまだまだ多く、転職を進めやすい環境です。

こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」によると、令和7年10月時点で兵庫県の有効求人件数は1,445件、有効求職者数は531人となっています。

近畿圏における有効求人件数として、実は兵庫県は大阪府(3,191件)に次いで2番目に多い地域です。

求人数が豊富な兵庫県であれば、保育士が転職活動をする際に選択肢が多いため、より希望に近い職場を見つけやすいと考えられます。

求人数が多い兵庫県は認定こども園が増えてきている

兵庫県で保育士として働く場合、勤務先として以下の選択肢が挙げられます。

特に、注目したいのが認定こども園の増加です。

兵庫県が公表している「認定こども園について」によると、令和7年4月1日時点で、兵庫県内には707園が認定こども園として認可・認定を受けています。

子どもの数が減るなか、幼稚園が園児不足を補うために保育所機能を持つ認定こども園へ移行するケースが増えているのです。

こうした流れからも、兵庫県の保育求人では認定こども園の割合が増えることが考えられます。

また、具体的な求人数の参考として、保育士向けの転職サイトに掲載されている求人数をまとめました。

兵庫県の求人数
保育士バンク1,236件
保育士人材バンク1,926件
保育のお仕事2,694件
マイナビ保育士1,047件
保育士ワーカー865件

※求人数は2026年3月27日時点の情報です。

転職サイトごとに掲載求人数がかなり異なるため、より希望の転職先を見つけるためには、複数のサービスを利用するのがおすすめです。

こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」によると、兵庫県の利用児童数は112,693人、待機児童数は199人です。

同じ近畿圏内の待機児童数と比較すると、滋賀県(335人)よりは少なく、大阪府(194人)と同等水準を保っています。

このため、待機児童数は減少傾向にあるものの、保育ニーズ自体は依然として高い水準を維持していることが読み取れます。

定員充足率については、兵庫県は94.7%と、全国平均の88.4%を約6ポイント上回っている状態です。

定員充足率が高い施設は、子どもの受け入れ数が安定しているため、運営収入も安定しやすいというメリットがあります。

つまり、経営状態が安定している施設のほうが、働く側にとっても突然の人員削減や施設閉鎖といったリスクが低くなります。

そのため、兵庫県で就職先を選ぶ際、定員充足率の高さは「安心して長く働ける職場かどうか」を判断する一つの目安として参考にしましょう。

兵庫県の保育士の平均給与は全国平均より約24万円低い

厚生労働省「職業情報提供サイト(保育士)」によると、兵庫県と全国の保育士の平均年収は以下のとおりです。

保育士の平均給与
全国406.8万円
兵庫県382.8万円

兵庫県の保育士の平均年収は382.8万円で、全国平均の406.8万円を約24万円下回っています。

兵庫県は全体的には全国水準よりもやや低めに推移しているのが実情です。

兵庫県は神戸市という大都市がありますが、姫路市・尼崎市など地方都市の施設も多く、県全体で保育士の給料の平均を下げている可能性が考えられます。

ただし、後述する自治体の各種支援制度を活用することで、実質的な手取りを増やすこともできます。

給与だけではなく、補助制度や福利厚生も含めた総合的な条件で判断することが重要です。

潜在保育士は就職準備金貸付を活用できる

兵庫県では潜在保育士の方を対象に、就職準備金の貸付制度が設けられています。

■潜在保育士就職準備金貸付保育士の資格を持ちながら保育士として就業していない方に対して、新たに保育士として就職した場合に必要な準備物を購入した際の費用をお貸しします。

引用:公益社団法人兵庫県保育協会「保育人材確保対策貸付事業」

公益社団法人兵庫県保育協会が実施する潜在保育士就職準備金貸付では、準備物を購入した際の費用として最大40万円まで貸し付け可能です。

勤務先の施設を通じて申請するため、個人で申請する必要はありません。

申請の際には、購入品の領収書またはレシートの原本が必要となるため注意が必要です。

1点注意が必要なのは、公益社団法人兵庫県保育協会では「神戸市以外」の保育士施設に勤務する方を対象としている点です。

「神戸市内」での就職を検討している方は、公共社団法人神戸市私立保育園連盟の貸付制度を利用しましょう。

■就職準備金貸付保育士としての復職が決定した際、内定園で必要な準備物等の購入費用を上限40万円までお貸しします。(1回限り)

引用:公共社団法人神戸市私立保育園連盟「保育士のための貸付事業」

どちらのケースも、県内の保育所等で2年以上保育士として勤務した場合、貸付金の返還が免除されます。

このため、保育士として長く働くことを検討している方なら、就職準備金貸付を実質負担ゼロで利用できるため検討してみる価値があります。

複数の自治体で宿舎借り上げ支援事業が実施されている

兵庫県内では以下のような自治体で、保育士向けの宿舎借り上げ支援事業が実施されています。

  • 神戸市:月額上限100,000円を補助
  • 西宮市:月額上限82,000円を補助
  • 尼崎市:月額上限63,000円を補助
  • 明石市:月額上限57,000円を補助
  • 姫路市:月額上限82,000円を補助
  • 伊丹市:月額上限62,000円を補助

宿舎借り上げ支援とは、保育士が住む部屋を保育施設の運営法人が借り上げ、家賃費用を国・自治体・施設が分担して補助する制度です。

補助額や対象条件・期間は自治体ごとに異なるため、詳細は各自治体の公式サイトで確認する必要があります。

特に、神戸市は就職準備金貸付や宿舎借り上げ支援にとどまらず、「定着支援一時金」や「奨学金返済支援」など独自支援を行っているのが特徴です。

神戸市は「6つのいいね」として、市内の私立保育園等に勤務する保育士を対象に以下の支援制度を設けています。

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 制度名内容金額・補助額
1定着支援一時金採用1〜2年目および3〜7年目に一時金を支給1〜2年目:最大30万円、3〜7年目:最大20万円(7年間で最大160万円)
2宿舎借り上げ支援採用後7年以内の保育士が住む宿舎の借り上げ費用を補助月額最大10万円
3奨学金返還支援採用後7年目までの保育士の奨学金返還費用を補助月額最大5,000円
4保育料補助新規勤務・育休復帰の保育士のお子さんの保育料を補助月額最大2万7千円(最大1年間)
5パート復帰支援一時金現在未就業の保育士がパートで復帰する場合に一時金を支給10万円(1回限り)
6資格取得・学費補助保育士試験合格後に勤務する場合、受講費用を半額補助上限15万円(養成施設経由の場合は上限30万円)

引用:神戸市「神戸で保育士・幼稚園教諭になろう。(6つのいいね)」

こうした制度を組み合わせて活用することで、保育士の給与水準が全国平均を下回っていても、実質的な収入を手厚く補うことができます。

兵庫県は潜在保育士が利用できる復職支援制度が整っている

兵庫県では育児や家庭の事情で現場を離れた潜在保育士向けに、現場復帰をサポートする制度が整っています

就職準備金や宿舎借り上げ支援のほかにも、以下のような支援が受けられます。

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制度名内容
兵庫県保育士・保育所支援センター「ほいくーる」保育士等人材バンクへの登録・個別相談・就職フェアへの参加など、多彩なサポートを無料で受けられます。
潜在保育士復職支援研修保育現場を離れている潜在保育士を対象に、実践的な保育技能や最新の保育知識を学べる研修を無料で開催しています。研修修了者には保育士等キャリアアップ研修保育実践分野の修了証が交付されます。
未就学児を持つ保育士への保育料貸付子どもを持つ潜在保育士が復職する場合、保育料の半額(月額上限2万7千円)を最大1年間貸し付ける制度です。兵庫県内で2年以上継続して勤務した場合は、返還が免除されます。

引用:兵庫県保育士・保育所支援センター「ほいくーる」
引用:兵庫県「潜在保育士復職支援研修事業」
引用:神戸市私立保育園連盟「保育士のための貸付事業」

上記のような制度を活用することで、ブランクがある保育士でも不安や経済的な負担を軽減しながら、保育士としての再スタートを切ることができます。

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