託児所で働くメリット・デメリットとは?

託児所で働くメリットとデメリット

「託児所って保育園や幼稚園とどう違うの?」

「託児所で働くとどんなメリットやデメリットがあるんだろう?」

保育士の求人を探しているときに、このような疑問を感じる人もいると思います。

託児所は集まる子どもの年齢層や保育時間がそれぞれの施設によってバラバラで、保育所や幼稚園で働く場合とは違った悩みが生じます。

そこで本記事では、転職する際に知っておきたい託児所で働くメリットやデメリットなどについて詳しく開設します。

託児所での働き方が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の要点
  • 託児所は大きなイベントが比較的に少ないという特徴がある
  • 働くために保育士資格は必須ではないため、施設によっては無資格でも働ける
  • 託児所は残業や持ち帰りの仕事が少ないことがメリット
  • 正社員求人が少なくスキルアップやキャリアアップが難しい
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目次

託児所とは?

託児所とは保護者が子どもを預けて働いたり、買い物ができるように、企業や商業施設内などに設置された一時預かりをメインとする保育施設です。

主に0~5歳までの未就学児の預かりを対象としており、一般的に「認可外保育施設」として扱われます。

認可外保育施設は国から処遇改善手当のような補助金が得られないというデメリットがある一方、独自の保育・教育サービスを提供しやすいというメリットがあります。

例えば、託児所であれば「24時間対応」や「土日対応」など地域や保護者のニーズに合わせた自由な運営が可能です。

託児所と保育園の違い

託児所と保育園には、主に以下のような違いがあります。

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託児所保育園
対象0歳~5歳の未就学児保育に欠ける0歳~5歳の乳児・幼児
管轄なし厚生労働省
根拠法令児童福祉法児童福祉法
目的・役割保護者に代わって面倒を見ること保護者の委託を受けて、乳児や幼児を保育すること
1日の保育時間施設によって異なる原則8時間
年間の保育日数施設によって異なる規定なし
必要な資格特になし保育士資格証明書

託児所や保育園は子どもの対象年齢や根拠法令は共通しています。

しかし、保育園は厚生労働省が管轄しているのに対し、託児所は管轄省庁がありません。

保育所は週に複数回定期利用している家庭が多いですが、託児所は不定期利用でその日に集まる子供の年齢もバラバラになりやすいことが特徴です。

また、託児所は規模が小さく、園庭などの設備がないケースも多いため、保育園や幼稚園に比べて大きなイベントは少ない傾向です。

働くためには保育資格は求められない

託児所で働くには保育資格が必須ではないため、保育士資格を持っていない方や未経験の方でも働きやすいです。

特に、出産・育児経験がある方はその経験を保育士の仕事に活かしやすいため、託児所で働くことは難しくありません。

また、転職では保育士資格は求められませんが、託児所は職員全体の3分の1程度が「保育士」または「看護師」などの資格を持つ必要があります。

保育に従事する者の概ね3分の1(保育に従事する者が2人の施設及び(1)における1人が配置されている時間帯にあっては 1人 以上は 、) 、保育士又は看護師の資格を有する者であること。

引用:文部科学省「認可外保育施設指導監督基準」

そのため、応募先の状況によっては、保育士資格を持っていなくても保育に携わることができます。

託児所の将来性

託児所のような一時預かり事業は近年需要が高くなっています。

なぜなら、託児所のような一時預かり事業は、共働きや保護者に疲れが見える家庭からの需要が高くなっているからです。

共働きの家庭51.0%
保護者に疲れが見える家庭42.2%
保護者が身近に子育ての相談できる相手がいない家34.7%
育児不安を抱えている家庭34.2%
専業主婦/主夫家庭25.2%

引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「一時預かり事業の実施状況に関する調査研究 報告書」

厚生労働省が発表してい共働き等世帯数の年次推移によると、1980年以降雇用者の共働き世帯は増加傾向にあるため、託児所の需要は将来的に高くなっていくことが考えられます。

共働き世帯専業主婦のいる世帯
2021年1,247万世帯566万世帯
2020年1,240万世帯571万世帯
2019年1,245万世帯582万世帯
2018年1,219万世帯606万世帯
2017年1,188万世帯641万世帯
2016年1,129万世帯664万世帯

引用:厚生労働省「図表1-1-3 共働き等世帯数の年次推移」

託児所で働くメリット

託児所で働く場合には、以下のような6つのメリットが挙げられます。

託児所で働く
6つのメリット
  1. 保育士経験が採用で有利になる
  2. 残業や持ち帰りの仕事が少ない
  3. 体力に自信がなくても働きやすい
  4. 企業内託児所は保護者と連絡を取りやすい
  5. 子ども一人ひとりと向き合って仕事がしやすい
  6. 比較的に柔軟に働くことができる

託児所での働き方が、自分の希望と一致するか事前にチェックしておきましょう。

保育士経験が採用で有利になる

託児所で働く場合は、保育士経験が採用で有利になるというメリットがあります。

なぜなら、託児所でも職員全体に占める保育士の割合が一定数求められるため、保育士資格がある方は歓迎されやすいからです。

児童福祉施設最低基準第33条第2項に規定する数、
乳児 乳児3人につき保育に従事する者1人1、
2歳児 幼児6人につき保育に従事する者1人
3歳児 幼児20人につき保育に従事する者1人
4歳以上児 幼児30人につき保育に従事する者1人

引用:文部科学省「認可外保育施設指導監督基準」

また、保育業界は慢性的に人材不足で、出産や育児でブランクがある保育士でも重宝されやすいので挑戦してみる価値があります。

残業や持ち帰りの仕事が少ない

託児所は大きな行事や書類作成業務が少なく、残業や持ち帰りの仕事が比較的に少ないというメリットがあります。

社会福祉法人日本保育協会の調査によると、一般的に保育士の仕事の中で負担が大きいと感じやすい業務は「持ち帰りの仕事」という研究結果がわかっています。

持ち帰りの仕事69.6%
保護者からの苦情・クレーム64.1%
指導計画等の書類作成62.5%
保育士の人数不足51.4%
勤務時間外の仕事がある48.0%
勤務時間が不規則38.0%
子どもの生命の保持を図ること37.8%
子どもの情緒の安定を図ること30.9%

引用:社会福祉法人日本保育協会「保育士における業務の負担軽減に関する調査研究報告書」

託児所はこのような持ち帰りの仕事が少ないため、業務量の多い保育園や幼稚園よりもストレスを感じにくいのが良い点です。

体力に自信がなくても働きやすい

託児所で働くメリットとしては、体力に自信がなくても働きやすいことが挙げられます。

託児所は企業内や病院内などに設置されることが多いため敷地内の面積が狭く、園庭がないことも少なくありません。

そのため、走り回ったりするハードな遊びは少なく、体力に自信がなくても働きやすい環境となっています。

一般的に、保育士は体力のある40代くらいまでが多く50代以降になると数が少なくなる傾向があります。

年代別保育士の割合
30歳未満32.9%
30代25.6%
40代20.5%
50代14.4%
60代5.7%
70代0.7%

引用:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」

そのため、保育士にブランクがある方や「もう少しゆったりした環境で働き続けたいな」と考えている方は、託児所への転職も一つの方法です。

50代や60代の方は体力に自信がないかもしれませんが、保育士としての豊富なノウハウや経験は保護者からも需要があるため大きな武器となります。

企業内託児所は保護者と連絡を取りやすい

企業内託児所で働く場合は、保護者と連絡を取りやすいというメリットも挙げられます。

例えば、保育園や幼稚園の場合、子どもの体調が悪くなり、すぐに連絡を取りたくてもなかなか連絡がつかないこともあります。

その点、企業内託児所は保護者の職場近くに併設されているため、子どもが体調を崩した場合にもすぐに保護者と連絡が取れるので安心です。

このように保護者との連携が取りやすいため、保護者と保育士の人間関係を良好に保ちやすいというメリットもあります。

子ども一人ひとりと向き合って仕事がしやすい

託児所で働く場合は、子ども一人ひとりと向き合って仕事がしやすいメリットがあります。

保育園や幼稚園は子どもの数が多いため、一人ひとりに時間をかけて対応しにくいです。

しかし、託児所は小規模なこともあり、子ども一人ひとりとじっくり向き合えるのが魅力です。

そのため、一人ひとりをしっかりサポートしてあげたいと考えている場合、大規模な保育園や幼稚園より小規模な託児所のほうが合う可能性があります。

比較的に柔軟に働くことができる

託児所は比較的柔軟に働くことができるというメリットもあります。

なぜなら、託児所はシフト制を採用しているケースが多く、平日に休みを取ったり、通勤ラッシュを避けたりして働くことも可能だからです。

特に、家庭との両立を重視している方にとっては、勤務時間が固定されているより、シフト制のほうが働きやすい場合もあります。

託児所で働くデメリット

託児所で働く場合、以下のようなデメリットもあります。

託児所で働く
4つのデメリット
  1. 正社員求人が少なめ
  2. スタッフに保育経験がある方が少なめ
  3. スキルアップやキャリアアップが難しい
  4. 夜勤がある託児所は生活リズムが崩れる

ここでは、託児所のどのような部分に不満を感じやすいのか詳しく解説します。

正社員求人が少なめ

託児所で働く場合は、正社員求人が少ないというデメリットがあります。

例えば、託児所や正社員で絞り込み検索すると、保育士転職サイト保育士バンクでは16件、ヒトシア保育は15件しかヒットしませんでした。

そのため、フルタイムの正社員でしっかり稼ぎたいと考えている場合は、希望通りの託児所の求人を見つけることは難しい可能性があります。

スタッフに保育経験がある方が少なめ

認可外保育施設となる託児所では、保育経験があるスタッフが少なめというデメリットもあります。

厚生労働省の調査によると、保育従事者に占める保育士の比率別にみた認可外保育施設の割合は以下のとおりです。

保育従事者に占める保育士の比率認可外保育施設の割合
100%22.2%
90~99%1.4%
80~89%9.6%
70~79%10.4%
60~69%15.7%
50~59%15.5%
40~49%6.1%
30~397.8%
20~29%4.9%
10~19%1.3%
0~9%5.0%

引用:厚生労働省「認可外保育施設の水準(保育士比率)① (全体)」

保育士の比率が100%となる施設が22.2%もある一方、50%未満の施設が25.1%もあることがわかります。

保育経験が少ないスタッフばかりだと、トラブル時に適切な判断ができない可能性もあるので注意が必要です。

スキルアップやキャリアアップが難しい

託児所ではスキルアップやキャリアアップが難しいというデメリットもあります。

なぜなら、託児所は大規模な保育園や幼稚園に比べて仕事量が少なく、一定の経験しか積めないためスキルアップやキャリアアップをしにくいからです。

例えば、大規模な幼稚園では定番となっている運動会も、園庭のない託児所では経験することができません。

託児所で長く働いていても、経験できない仕事があるため、保育士としての仕事の幅を広げたい場合は、早めに転職することをおすすめします。

また、スキルアップやキャリアアップを目指す場合、以下のような資格を取得しておくと転職で役に立つ可能性があります。

  • リトミック指導者
  • 脳育・手遊び歌インストラクター
  • 保育カウンセラー
  • 食育スペシャリスト
  • ベビーサイン講師
  • チャイルドマインダー
  • 子どもの救命救急法(国際資格EFR-CFC)
  • 児童英語インストラクター
  • 絵本専門士

このほか、保育士のキャリアアップ研修などに参加して、専門知識を高めておくのも有効です。

夜勤がある託児所は生活リズムが崩れる

夜勤がある託児所で働く場合は、生活リズムが崩れるというデメリットもあります。

認可外保育施設である託児所は、それぞれの施設によって勤務時間が異なります。

特に、24時間体制の託児所は夜勤が発生しやすいので、応募は慎重に検討しないといけません。

なぜなら、夜勤に対応できるかどうかは、人によってそれぞれ違うからです。

特に、夜勤は朝方タイプの方にはきつく感じやすいので、自分のタイプをよく見極めておくことが重要です。

また、育児中の方も夜勤によって子どもと生活リズムが合わなくなると、家庭との両立が難しくなるため、夜勤のある託児所はあまりおすすめできません。

託児所の仕事は衛生面と安全管理が大変!

次に、託児所の仕事内容や給料事情などについて詳しく紹介します。

ミスマッチを起こさないように、託児所の仕事の特徴をよく把握しておきましょう。

仕事内容

託児所の仕事内容は保育園とほぼ同じで、主に以下のような業務があります。

  • 保育計画を立てる
  • 保護者との連絡
  • 必要な遊具、保育用品等を備える
  • 健康状態の観察
  • 食事やトイレのサポート
  • 子どもとの遊び
  • 子どもの安全確保
  • お便りなどの作成

また、子どもの年齢によって以下の配慮が求められます。

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6ヶ月未満児心身の機能の未熟性を理解したうえ、笑う、泣くという表情の変化や体の動きなどの行動が、乳児の生理的及び心理的な欲求の表現であることに気づき、感性豊かに受け止め、優しく体と言葉で応答するよう努めているか。
6ヶ月~1歳3ヶ月未満児一人一人の生理的及び心理的な欲求に応え、愛情を込めた応答的関わりにより、情緒の安定と、歩行や言葉の獲得に向けた援助をしているか。
1歳3ヶ月~2歳未満児生活空間の広がりとともに自我が芽生える時期であり、自発性を高めるよう応答的に関わるとともに、歩行の確立により、盛んになる探索活動が一人一人十分できるように環境を整えているか。
2歳児生活に必要な行動が徐々にできるようになるとともに、自我が育つ時期であり、一人一人の気持ちを受け止め、援助しているか。また、模倣やごっこ遊びの中で保育者が仲立ちすることにより、友達と一緒に遊ぶ楽しさを次第に体験できるようにしているか。
3歳児遊びや生活において、他の児童との関係が重要になってくる時期であり、仲間同士の遊びの中で、一人一人の児童の興味や欲求を十分満足させるように適切に援助しているか。
4歳児自意識が生まれ、他人の存在も意識できるようになり、心の葛藤も体験する時期である。保育者はこのような心の動きを十分に察し、共感し、ある時は励ますことなどにより、児童の情緒を豊かにし、他人を気遣う感受性を育むよう努めているか。
5歳児自分なりの判断で行動するなど、自主性や自律性が身に付く時期であり、集団活動が充実し、ルールを守ることの必要性も理解する時期である。保育者は、児童の主体的な活動を促すため多様な関わりを持ち、児童の発達に必要な豊かな体験が得られるよう援助しているか。
6歳児探求心や好奇心が旺盛となり、知識欲も増してくる。集団遊びも、一人一人の好みや個性に応じた立場で行動するなど役割分担が生じ、組織だった共同遊びが多くなる。遊びや集団活動において、一人一人の創意工夫やアイデアが生かされるよう様々な環境の設定に留意しているか。

引用:文部科学省「認可外保育施設指導監督基準」

給料事情

託児所スタッフの給与の目安は、仕事探し「Indeed」によると以下の通りです。

時給1,064円
日給13,298円
週給60,206円
月給232,976円
年収3,290,544円

引用:Indeed「日本での託児所スタッフの給与」

給与は地域や施設によって異なりますが、託児所の時給は全国の平均時給より低いため、条件が良いとは言えません。

託児所はどのような方から利用される?

託児所のような一時預かり事業の利用目的は、「定期利用」と「定期利用以外」によって、以下のように異なります。

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利用目的定期利用定期利用以外
保護者の就労80.8%53.4%
保護者等の疾病 ・出産・けが等42.8%59.6%
育児に伴う保護者等の心身負担の解消32.4%58.4%
保護者等の職業訓練や就学24.7%19.2%
家族・親族の看護または介護16.2%20.3%
習い事・ショッピング・美容院など7.5%19.9%

引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「一時預かり事業の実施状況に関する調査研究 報告書」

定期利用で一番多い利用目的は「保護者の就労」で、次に「保護者等の疾病 ・出産・けが等」「育児に伴う保護者等の心身負担の解消」が続きます。

このことから、託児所を定期利用しているのは、仕事・出産・病気などやむを得ない事情がある方であると予想できます。

定期利用以外の場合も、利用目的の上位は定期利用とほぼ同じです。

ただし、定期利用以外は、定期利用に比べて「習い事・ショッピング・美容院など」の利用目的も多いという違いがあります。

このため、定期利用以外では、保護者の息抜きやプライベートの時間を確保するために利用している方が多いと考えられます。

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