熊本県の保育士転職市場を解説してみた|有効求人倍率から平均年収まで紹介

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「保育士として熊本県で働きたいけど、転職事情がよくわからない…」となかなか一歩を踏み出せない方もいらっしゃると思います。

実は、熊本県の保育士有効求人倍率は2.57倍と、全職種平均の約2倍に相当し、保育士の需要は非常に高い水準です。

また、平均年収は424.4万円と全国平均を上回るほか、就職準備金や家賃補助など手厚い支援制度も整っています。

本記事では、熊本県の転職市場の特徴から気になる給与・支援制度まで詳しく解説しているため、転職を検討中の方は求人探しに役立ててください。

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保育のキャリア編集部

保育士転職のいろは編集部

保育士転職のいろは編集部は保育人材が思う理想的な働き方を実現するために当サイトを運営しています。保育士および保育士経験者1,474名を対象とした独自アンケート調査を基に、転職サイトの実態、職場の人間関係、残業問題、年収事情など業界のリアルな声を分析・発信。編集部は保育士向けに保育園の口コミサイトほいくreviewsも運営し、保育士がより良い転職先を選択できるようサポート。Podcast番組『おつかれ保育士さん』でも配信中。著書『保育士が抱える「辞めたい」を変える

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目次

熊本県の保育士の有効求人倍率は九州・沖縄エリアの中でも低め

こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」を見ると、熊本県の保育士の有効求人倍率は2.57倍です。

全国平均の3.88倍を下回っており、沖縄・九州エリアの中でも熊本県(2.57倍)に次いで、2番目に低い水準となっています。

有効求人倍率
全国3.88倍
熊本県2.57倍
福岡県3.38倍
佐賀県3.41倍
長崎県2.93倍
大分県2.47倍
宮崎県2.72倍
鹿児島県2.74倍
沖縄県3.53倍

引用:こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」

※有効求人倍率は令和8年1月の情報です。

熊本県の有効求人倍率が沖縄・九州の中で、低めの水準となっている原因として、全国的に見て合計特殊出生率の下落幅が大きい点が挙げられます

全国平均は前年よりも-0.05だったのに対し、熊本は-0.08と全国平均を上回っており、少子化の影響を受けていると考えられます。

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2023年2024年前年比
全国1.201.15-0.05
熊本県1.471.39-0.08
福岡県1.261.22-0.04
佐賀県1.461.41-0.05
長崎県1.491.39-0.1
大分県1.391.37-0.02
宮崎県1.491.43-0.06
鹿児島県1.481.38-0.1
沖縄県1.601.54-0.06

引用:厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

それでも、熊本県における保育士の有効求人倍率は、全職種平均(1.27倍)の約2倍に相当します。

これは保育士が他の仕事と比べて非常に需要が高いと読み取れます。

有効求人倍率
全職種1.18倍
熊本県1.27倍

引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「職業紹介-都道府県別有効求人倍率(2026年1月)」

熊本県では保育士は安定した求人数を期待できるため、保育士の資格を持つ方には転職しやすい地域と考えられます。

続いて、熊本県における保育士の転職市場の特徴や傾向を更に詳しく見ていきましょう。

全国と比べたときの熊本県の転職市場

こども家庭庁の「保育士の有効求人倍率の推移」を見ると、令和8年1月時点で熊本県の保育士の有効求人数は698件です。

有効求職者数は272人で、求人数が求職者数の約2.6倍に達しています。

また、全国では有効求人数45,862件に対して有効求職者数は11,829人となっており、求人が求職者の約3.9倍です。

熊本県の求人倍率が全国平均や近隣の県よりも低水準な理由として、前述の少子化の影響が大きく保育需要の伸びが鈍化していると考えられます。

ただし、少子化は熊本県だけの問題ではなく、全国どこの地域でも共通の課題です。

沖縄・九州エリアは全国的に出生率が高く、少子化の影響が緩やかなため、保育士にとって安定した雇用が見込める安心感が魅力です。

熊本県も合計特殊出生率が低下したとはいえ、全国(1.39)を上回る1.39を維持しており、こうした一定の子供の数が保育需要を支えています。

このため熊本県の保育施設への転職は、「保育士として長く働きたい」という方にはおすすめです。

勤務先は認可保育所から児童発達支援や放課後等デイサービスまで幅広い

熊本県で保育士として働く場合は、以下の施設が主な選択肢になります。

特に熊本県では、児童発達支援や放課後等デイサービスの求人が多い傾向があります。

厚生労働省の資料によると、児童1,000人当たりの事業所密度を全国と比較すると、熊本県の伸びは顕著です。

児童発達支援は平成26年の0.58から令和元年の1.60へと約2.8倍に増加し、全国平均を上回るペースで拡大しています。

児童発達支援平成26年令和元年
全国0.411.02
熊本県0.581.60

引用:厚生労働省「障害児通所支援の現状等について」

放課後等デイサービスは、平成26年時点では熊本県(0.37)は全国平均(0.43)を下回っていました。

ところが、令和元年には1.68と急進し、全国平均(1.19)を大きく超える結果となりました。

平成26年令和元年
全国0.431.19
熊本県0.371.68

引用:厚生労働省「障害児通所支援の現状等について」

これは2012年の児童福祉法改正により、発達支援のニーズの拡大を受けて事業者が多く参入したことが急速な増加の背景にあると考えられます。

6歳から18歳までの障害児が放課後や夏休みなどの長期休暇中に通う放課後等デイサービスが、2012年に児童福祉法に位置づけられて以来、大幅に増えています。

引用:日本教育新聞「保護者の期待高まる放課後等デイサービス。運営の適正化が今後の課題に」

このように、熊本県では児童発達支援や放課後等デイサービスの求人が多いため、「保育士の仕事の幅を広げたい」と考えている方にはおすすめです。

また、実際にどのくらいの求人があるのか、参考として保育士におすすめの転職サイトに掲載されている熊本県の求人数を以下にまとめました。

求人数
保育士バンク576件
保育士人材バンク391件
保育のお仕事442件
マイナビ保育士122件
保育士ワーカー462件

※求人数は2026年4月2日時点の情報です。

保育士の転職サイトによって、求人数も募集している保育施設の種類も大きく異なります。

自分の希望にぴったり合う求人を見つけるため、求人を網羅できるように保育士転職サイトを掛け持ちすることを検討してみましょう。

こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ」によると、令和7年4月時点で熊本県の保育所等の利用児童数は49,585人、待機児童数は4人です。

少子化の流れを受け待機児童数は全国的に減少傾向ですが、熊本県の4人は全国的に見ても少ないです。

熊本県の定員充足率は、令和3年の95.4%から令和7年の90.3%へと、5年間で5.1ポイント低下しています。

しかし、全国平均(88.4%)と比べると熊本県は90.3%と依然高い水準を維持しており、決して保育ニーズが低いわけではありません。

熊本県の有効求人倍率が2.57倍を維持していることからも、保育士はまだまだ多くの保育施設から求められているとわかります。

ただし、今後は保育所と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」への移行が進み、多様な保育に対応できる人材が求められる可能性が考えられます。

熊本県の保育士の平均年収は全国平均を超える水準

厚生労働省「職業情報提供サイト(保育士)」によると、熊本県と全国の保育士の平均年収は以下のとおりです。

保育士の平均給与
全国406.8万円
熊本県424.4万円

熊本県の平均給与は424.4万円で、全国平均の406.8万円を大幅に超える高水準です。

熊本県の保育士の給料が高水準になっている背景には、保育士の人材確保のため、国の処遇改善施策の浸透が一因だと考えられます。

こども家庭庁は28日、保育士らの人件費を5.3%アップさせる処遇改善案を発表した。総合経済対策の一環として、今年度補正予算案に844億円を盛り込んだ。

引用:朝日新聞「保育士人件費5.3%増、補正案に844億円 保育所10万円補助も」

また、熊本県内の各自治体による支援制度が平均年収を押し上げている可能性もあります。

ここからは、熊本県で具体的にどのような支援制度が設けられているのか、詳しくみていきましょう。

復職時には就職準備金を活用することもできる

熊本県では、社会福祉法人熊本県社会福祉協議会が保育士として新たに就職する方に、就職準備金として最大20万円(無利子)の貸付を行っています。

就職準備金の対象は、以下の条件をすべて満たす方です。

(1)次のア~カで保育士として就労していたが退職し、3か月以上離職している方又は保育士登録から3か月以上保育士として勤務経験がない方
ア 保育所
イ 幼保連携型認定こども園
ウ 家庭的保育事業
エ 小規模保育事業
オ 事業内保育所
カ 幼稚園(幼稚園教諭として就労していた場合も保育士として就労していたものと見なします)
(2)令和8年度から保育士として熊本県内で週20時間以上勤務する方(派遣会社からの派遣勤務は対象外)
(3)2年間継続して熊本県内の対象事業所において保育士として従事する意思を持つ方
(4)過去に本会が実施する保育士修学資金貸付等を受けていない方

引用:社会福祉法人熊本県社会福祉協議会「保育士就職準備金貸付事業」

ただし、熊本県内の保育施設で2年間継続して勤務した場合は、貸付金の全額返還が免除されるため、長期で働く見込みの方にはお得な制度です。

就職準備金を活用することで、他県からの移住に伴う引っ越し費用や初期生活費の負担を軽減できます。

熊本県内での就職を視野に入れている方は、積極的に活用してみましょう。

自治体によっては家賃補助事業や宿舎借り上げ支援事業を実施している

熊本県内では就職準備金以外にも、保育士の転職をサポートするため、県や自治体が以下のような経済的支援を行っています。

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実施機関金額対象
未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業熊本県(社会福祉協議会)保育料の半額(月額27,000円以内)※2年間継続勤務で返還免除未就学児を持ち、新たに週20時間以上勤務または産休・育休から復職する保育士
保育士家賃補助事業荒尾市家賃の半額(月額上限25,000円・最大36か月)荒尾市外から転入し、市内の保育所・認定こども園に新たに常勤就職した保育士
保育士宿舎借り上げ支援事業阿蘇市賃借料を法人が負担(原則保育士の自己負担なし・雇用開始から5年間)阿蘇市内の保育施設に新規採用された常勤保育士

引用:社会福祉法人熊本県社会福祉協議会「未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業」
引用:荒尾市「荒尾市保育士家賃補助事業」 
引用:阿蘇市「保育士のための宿舎借上げ支援事業」

また、保育士宿舎借り上げ支援事業は、すべての保育施設で利用できるわけではありません。

保育士宿舎借り上げ支援事業は、保育施設が提供している社宅の家賃が補助の対象となるからです。

このため、保育士宿舎借り上げ支援を利用したいと考えている方は、求人を検討する際に各施設へ事前確認をしておくと安心です。

熊本県は再就職支援やキャリアアップ研修など復職サポートも実施している

熊本県では就職準備金や家賃補助など経済的な支援以外にも、潜在保育士の復職をサポートするため、以下のような支援が整備されています。

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内容実施機関
保育士再就職支援保育士資格を持つ方を対象に、求人情報の提供・紹介・あっせんを実施しています。ブランクや未経験でも相談可能です。熊本県福祉人材・研修センター
保育士等キャリアアップ研修新卒・潜在保育士向けに、乳児保育・幼児教育・障害児保育など8分野の研修を提供しています。熊本県

引用:社会福祉法人熊本県社会福祉協議会「保育士再就職支援」 
引用:熊本県「保育士等キャリアアップ研修」

保育士等キャリアアップ研修は、未経験や現場から離れていた方が保育士のブランクを段階的に埋めることを想定した内容になっています。

金銭的な支援制度と組み合わせることで、復職への不安を一歩ずつ和らげることができるため、ぜひ利用してみてください。

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