保育士が転職する際、転職サイトの活用の仕方が大きなポイントになります。
特に、複数の転職サイトを掛け持ちすることで、求人情報の幅が広がり、理想の職場に出会える可能性が高まります。
一方で、転職サイトを活用する際には、効果的に使いこなすためのコツや注意点を知っておくことが重要です。
本記事では、転職サイトの掛け持ちによるメリットやデメリット、利用前に確認しておきたいポイントを詳しく解説します。
これから転職を始める方や、転職サイトを複数利用したい方は、ぜひ参考にしてください。
- 保育士は転職サイトを2〜3社掛け持ちすると理想の転職活動がしやすい
- 掛け持ちすると確認できる求人数やサポートしてくれる担当者が増える
- 掛け持ちはトラブルにつながることもあるため本記事の例文通り担当者に伝えておこう
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保育のキャリア編集部
保育のキャリア編集部は当メディアを1年以上運営する中で、保育士の転職サイトや職場での人間関係、残業、年収に関する調査を1,401名の保育士や保育士経験者にアンケートを実施してきました。毎日チェックしている保育士向け転職サイトの変化やアンケート調査で得られた保育士の声や自身がエージェントサービスを利用してきた経験を当サイトのコンテンツに反映させています。編集部は保育人材が思う理想的な働き方の実現するために保育のキャリアを運営しています。
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保育士転職サイトは何社くらいの掛け持ちが適切?
保育士が転職サイトを利用する際は、2〜3社を掛け持ちすることをおすすめします。
転職サイトを1社のみ使う場合は確認できる求人情報が限られ、希望条件に合う選択肢が見つかりにくいことがあるからです。
一方、転職サイトに4社以上に登録すると、求人の重複やエージェントとのやりとりが煩雑になりやすいです。
エージェント機能が付いている保育士転職サイトは、希望に合った求人を提案してくれますが、連絡が必要なため2〜3社ほどに厳選して転職活動を行いましょう。
以下のような手順で転職活動を進めると、自身に合った保育士転職サイトを見つけることができます。
保育士転職サイトは「正社員求人に強い転職サイト」と「派遣やパート求人に強いサイト」があります。
種類によって強みや求人が異なるため、まずは自身が希望する雇用形態に特化した転職サイトに絞り込みましょう。
特徴 | 求人数 | 転職サポートの有無 | |
---|---|---|---|
保育士人材バンク | 面接対策に優れている | 32,671件 | あり |
保育士ワーカー | 正社員から派遣社員まで幅広く使いやすい | 51,108件 | あり |
保育士バンク | エージェント付きのサイトで圧倒的な求人数 | 71,011件 | あり |
ヒトシア保育 | 細かい条件で職場が探せる | 5,735件 | あり |
マイナビ保育士 | 人材会社大手の実績とノウハウがある | 18,382件 | あり |
ほいく畑 | 派遣社員向き | 3,836件 | あり |
ほいくisお仕事探し | 求人数が多い | 103,853件 | なし |
求人数は2025年2月1日時点の情報を参考にしています。
派遣として働きたい方は、保育士に特化した派遣会社を利用して職場を探しましょう。
続いて、厳選して転職サイトからサービスの強みや求人数から2〜3社まで絞り込んでいきましょう。
利用する保育士転職サイトを絞り込む際には以下の条件を参考にしてみてください。
- ①求人検索のしやすさ
-
希望条件での絞り込みが簡単にできるかをチェックします。
- ②担当者の対応方法
-
初回の問い合わせ対応や相談時の印象を確認します。
- ③サイトごとの得意分野
-
「認可保育園が多い」「小規模園に特化している」など、各サイトの強みを早めに把握しましょう。
特に、担当者の対応力や提案力によっては、保育士転職サイトを1〜2社ほどまで絞り込むと連絡のストレスがより少なくなりますよ。
保育士が転職サイトを掛け持ちするメリット
保育士は転職サイトを掛け持ちすることで、理想の転職活動をしやすいです。
これは複数の転職サイトを使うことで、転職サービスを幅広く活用することができるようになるからです。
具体的に、保育士が転職サイトを掛け持ちすると以下のようなメリットがあります。
ここでは、上記の保育士転職サイトを掛け持ちするメリットが、あなたの転職活動でどのような役に立つのかをご紹介していきます。
公開求人から非公開求人まで確認できる求人が増える
複数の転職サイトを掛け持ちすることで、確認できる求人の幅が大きく広がります。
保育士転職サイトを掛け持ちすると、公開求人だけではなくエージェント経由で紹介される非公開求人も確認できる数が増えるからです。
- 1.公開求人
-
公開求人は転職サイトや求人情報サイト、保育施設の採用ページで公開されている求人情報です。誰でも閲覧・応募が可能で、多くの転職希望者が目にすることができます。
- 2.非公開求人
-
非公開求人は求人サイトやハローワークなどで公に掲載されておらず、転職サイトが独自に保有している求人を指します。一般的には、年収や福利厚生などの労働条件や、任されるポジションなどが好条件な求人が多い傾向にあります。
特に、保育士転職サイトはエージェントが非公開求人を紹介してくれることが多いため、転職サイトを掛け持ちすることで非公開求人に応募する機会を増やすことができます。
相性の良い担当者を見つけやすい
転職サイトを掛け持ちすると、相性の良い担当者を見つけやすくなります。
担当者は得意分野やサポート能力が異なり、転職サイトを掛け持ちすることで比較しながら最適な担当者を選ぶことができるからです。
例えば、担当者によっては性格や能力が異なるため、以下のように違いがあることがあります。
特徴 | |
---|---|
A社の担当者 | ・話しやすい ・気になった保育施設の内情まで詳しく説明してくれる ・対応が遅い |
B社の担当者 | ・丁寧に相談に乗ってくれる ・対応がスピーディ ・細かいところまで面接対策をしてくれる ・給与交渉が得意 |
このように、転職サイトを掛け持ちすると比較することができるため、優秀な担当者から転職サポートを受けて転職活動がしやすくなります。
エージェント機能が付いている転職サイトは転職サポートをしてもらうため、担当者と二人三脚で転職活動を進める必要があります。
担当者との相性は転職活動の成功やモチベーションに影響するため、転職サイトを併用して相性の良い担当者を見つけるようにしましょう。
キャリアや転職の悩みに複数の視点からアドバイスがもらえる
複数の転職サイトを利用すると、さまざまな視点からアドバイスを受けられます。
利用する転職サイトが1社だけの場合は、担当者の意見が偏ることがありますが、複数の担当者と話すことで視野を広げることが可能です。
例えば、保育園の人間関係に悩んでいると相談した場合、A社の担当者は小規模保育園で働くと職員間で連携が取りやすいと説明してくれて、B社では乳児院が働きやすいと説明してくれるといったこともあります。
このように、キャリアや転職に関する特定の悩みを相談する場合でも、複数の担当者に話すとより多角的な回答を得ることができますよ。
転職サイトの強みを使い分けることができる
転職サイトは掛け持ちは、それぞれのサービスの異なる強みを活用できるというメリットがあります。
たとえば、面接対策に定評のあるサービスや、保有している求人数が多いサイトなど、各サービスにはさまざまな特徴があります。
さらに、履歴書や職務経歴書の添削を丁寧に行うサービスもあるため、自身の課題に応じて選ぶことが可能です。
面接に苦手意識がある方は面接対策が強い転職サイトからサポートを受けつつ、求人数が多い転職サイトで自身に合った転職先を探すこともできます。
このように転職サイトを強みごとに使い分けて、転職の成功率を高めていきましょう。
保育士が転職サイトを掛け持ちするデメリット
保育士が転職サイトを掛け持ちすることは、メリットだけではありません。
実は、以下のようなデメリットがあるのです。
- 求人の選択肢が増えすぎると確認や選定に時間がかかる
- エージェントとの連絡頻度が高くなってしまう
- 複数の担当者から選択を急かされる可能性がある
- スケジュール管理の負担が増える
- 登録後のヒアリングで同じような情報を相手に伝えなければいけない
これから転職活動を始める保育士は、転職サイトを併用する前に考えておきたい懸念点について解説していきます。
求人の選択肢が増えすぎると確認や選定に時間がかかる
複数の転職サイトを利用すると、求人の提案メールや電話連絡が重なり、確認作業が増えるというデメリットがあります。
特に、似たような職種や勤務地の求人が複数サイトから送られると、重複した情報の整理に時間がかかることもあります。
つまり、興味のある求人とそうでない求人を仕分ける作業が必要になるため、手間が増えることは避けられません。
効率的な転職活動をしたくてエージェント付きの転職サイトを利用している場合も、確認作業が多くなると元も子もありませんよね。
転職サイトを掛け持ちする方は担当者に職場に優先順位を付けた上で希望条件を伝えるようにしましょう。
例えば、以下のように勤務地や雇用形態、その他のこだわりたい条件を明確にしておきます。
- 東京都
- 正社員
- 通勤時間は30分以内
担当者からは最低限情報を満たした求人が提案されるため、確認や選定にかかる時間を減らすことができますよ。
エージェントとの連絡頻度が高くなってしまう
複数のエージェントを利用すると、応募状況や面接の進捗を担当者に共有する回数が増えます。
連絡が苦手な方や、保育士業務中にスマホを触れない方は負担に感じることもあります。
仕事が忙しくどうしても連絡に対応できない方は、担当者に連絡頻度を下げてほしい旨を伝えましょう。
初回面談や登録時に「仕事中は連絡が取りづらい」と伝えれば、無理な連絡を控えてもらえる可能性があります。
また、メールを優先するか電話を希望するかも明確に伝えると、よりスムーズに進められます。
事前に希望を共有しておくことで、転職活動のストレスを減らせるでしょう。
複数の担当者から選択を急かされる可能性がある
保育士転職サイトを掛け持ちすると、複数の担当者から転職活動を急かされる可能性があります。
これはエージェントが早期に内定を出すことで、企業との関係を強化したいと考えているためです。
さらに、成功報酬を得るために、他の転職サイトより先に内定を出したいという意図もあります。
転職サイト側も求職者が早く転職してもらうことにメリットがあるため、「この求人はすぐ埋まりそうです」と急かされることが少なくありません。
転職サイトを併用している場合は、似たような連絡が重なると混乱する可能性があります。
急かされた際には「他社の面接日程を調整中です」と伝え、冷静に自身のペースで転職活動を進められるように対応しましょう。
焦って面接に進むと、準備不足のまま不利になることもあります。
選択に迷った際は自身のペースを守り、じっくり検討することで転職後のミスマッチを減らせるでしょう。
スケジュール管理の負担が増える
保育士転職サイトを掛け持ちすると、スケジュール管理の負担が増えるというデメリットがあります。
転職サイトごとに面接日程が被らないように調整する必要があるからです。
エージェント同士は連絡を取らないため、日程が重ならないよう自身で管理しないといけません。
保育士の仕事はシフト制が多いため、急な業務変更で面接日時を変更しなければいけないケースもあります。
その都度、各エージェントに連絡を取る手間がかかります。
面接の回数が増えるほど、二次面接や最終面接の調整がさらに難しくなるため、スケジュール管理ツールやカレンダーを活用して負担を軽減させましょう。
登録後のヒアリングで同じような情報を相手に伝えなければいけない
複数の転職サイトに登録すると、初回面談やヒアリングで似たような質問を何度も受けることになります。
これは転職サイト側が求職者の希望に合った求人を紹介するために必要な情報だからです。
特に、希望条件や転職理由などは繰り返し伝えると手間がかかり、伝える情報を省力しすぎると希望に合わない求人を提案されることもあります。
転職活動をする際は事前に自身の経歴や希望条件を簡潔にメモにまとめておきましょう。
メモを準備しておけば、面談やヒアリングで都度考える必要がなく、伝え漏れを防ぐことができますよ。
保育士が転職サイトを掛け持ちする前に確認したいこと
転職サイトは併用する際は、確認しておきたいことがあります。
選ぶ転職サイトによっては掛け持ちするメリットを活かせないからです。
また、転職サイトの使い方によっては、応募先や転職サイト側とトラブルになるため事前に確認しておきましょう。
利用する転職サイトの運営会社が被っていない
転職サイトを選ぶ際には、運営会社が異なるサイトを利用することが重要です。
同じ運営会社が複数の転職サイトを運営している場合は、保有している求人や担当者のサポート体制が似通っている可能性があります。
例えば、以下の保育士向けの転職サイトは全て株式会社サクシードが運営しています。
また、同じ運営会社の転職サイトは非公開求人が重複する場合もあり、掛け持ちのメリットが薄れてしまいます。
そのため、登録前に公式サイトのフッター部分などで運営会社の情報を確認することをおすすめします。
複数の転職サイトから同じ求人に応募しない
複数の転職サイトを利用する際は、同じ求人に重複して応募しないよう注意が必要です。
異なる転職サイトを通じて同じ保育施設に応募すると、採用担当者に「どの経路から応募したのか」と疑問を持たれる可能性があります。
場合によっては、重複応募した保育士が管理能力に欠けると判断されるため選考で不利です
さらに、入職後には保育施設から転職サイトに手数料が支払われるため、複数のサイトを巻き込むと転職サイト側にも迷惑がかかります。
重複応募を防ぐには、応募前に担当者へ応募先を逐一報告することが大切です。
また、担当者に求人の重複状況を確認してもらうことで、トラブルを未然に回避できます。
保育士が転職サイトを掛け持ちする際は担当者に伝えておこう
転職サイトを掛け持ちする際は、利用している転職サイトの担当者に併用している事実を伝えておきましょう。
事前に伝えておくことで、転職サイトを掛け持ちすることで起きる可能性があるトラブルを防ぐことができるからです。
転職サイトの担当者も転職希望者が複数サイトを活用するのは想定しているため、ここで紹介する例文を活用して担当者に伝えておきましょう。
担当者には登録時に例文通りに伝えよう
保育士転職サイトは登録後の初回面談の際に「ほかの転職サイトも利用しています」と伝えましょう。
具体的には、「念のためお伝えしますが、複数サイトで転職活動を進めています」といった表現が適切です。
このひと言を添えるだけで、担当者は重複応募を避けるために企業名を確認してくれる可能性が高まります。
また、適切なタイミングで情報提供を受けやすくなり、効率的に活動を進められるでしょう。
保育士向けの転職サイトでは、急ぎの対応が必要な求人も少なくありません。
複数サイトを利用していると伝えておけば、担当者がその調整を考慮してサポートしてくれる場合もあります。
結果として、自分も不要な混乱を避けられるというメリットがあります。
相性の良い転職サイトが見つかったら利用を断ろう
複数の転職サイトを利用していると、「この担当者と合う」「このサイトの提案がわかりやすい」と感じる場面があります。
相性の良い転職サイトが見つかった場合は、利用するサービスを絞り込むことで、連絡頻度の改善や管理負担の軽減にもつながります。
他の転職サイトの担当者に断りを入れる場合は、以下の例文を参考に伝えてみてください。
- 現在、別の転職サイトを通じて進めている求人があり、そちらで決定する予定です。お力添えいただきありがとうございました。
- この度は、別の転職サイトで条件に合う求人が見つかりましたので、そちらで進めさせていただきます。また機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。
- これまでのサポートに心より感謝しております。このたび、別のサイトで納得のいく求人が見つかったため、そちらで進めることにしました。大変お世話になり、ありがとうございました。
転職サイトの利用を断る際には退会手続きも行うと、不要なメールや電話の連絡を防ぐことができます。
連絡を放置すると、担当者に失礼な印象を与えるだけでなく、必要な場面で連絡が取りにくくなる可能性もあります。
利用しない転職サイトには早めに断りの連絡を入れることで、長期的に信頼関係を保つことができます。