保育士の転職時期のベストタイミングはいつ?

保育士にベストな転職時期

保育士が転職時期を考えたとき、担当している子どもたちや保護者への影響を考え、できるだけ良いタイミングで保育士を辞めたいと思う方が多いでしょう。

特に、年度途中での退職は、転職先から「無責任」と思われる可能性があるため、「いつ転職するか」が非常に重要なポイントとなります。

そこで本記事では、保育士にとって転職をするのに最適な時期や注意点などについて詳しく解説します。

転職時期を悩んでいる保育士の方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の要点
  • 保育士の求人が多い時期は12月〜1月
  • 保育士の転職は4月入職がベストタイミング
  • 保育士は働きながら転職活動をすることがおすすめ
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保育のキャリア編集部

保育のキャリア編集部

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厚生労働省が公表する転職についての資料
厚生労働省が公表する転職についての資料を参考にしている様子
目次

保育士の転職時期は4月がベストタイミング

カレンダーの4月

保育士の転職時期は、一般的に4月がベストタイミングと言われています。

年度途中の退職は一般的に「責任感がない」と判断されやすく、面接官を納得させるだけの相応の理由を用意する必要があるからです。

また、4月は新学期で環境が一新されるため、子どもたちも新しい先生を受け入れやすく、より信頼関係を築きやすいというメリットもあります。

ここでは、4月が保育士の転職時期でベストタイミングと言われる理由について、さらに詳しく見ていきましょう。

入職時に人間関係を築きやすい

保育士の転職時期は4月がベストタイミングと言われる理由として、入職時に人間関係を築きやすいことが挙げられます。

4月は新しく入職する同期が多く、年度途中で1人だけ入職するより人間関係を築きやすいというメリットがあります。

保育士の人間関係を重視する方は、同期がいるほうが気軽に仕事の悩みを相談したり、情報を共有しやすいため、4月入職がおすすめです。

今の職場に迷惑をかけにくい

保育士の転職時期は4月がベストタイミングと言われるのは、今の職場に迷惑をかけにくいという理由もあります。

実は、保育士は厚生労働省の「保育所保育指針」によって「指導計画」を作成することが義務づけられています。

保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

引用:厚生労働省「保育所保育指針」

特に、年間指導計画は毎年4月に作成する1年間の保育計画のことで、1年を通して子どもをサポートすることを基本としています。

そのため、年間指導計画を大きく狂わす原因になる年度途中の退職は、職場に大きな迷惑をかけてしまいます。

このような事態を避けるためには、年度末まで勤め上げた後、新たに年間指導計画が作成されるタイミングで転職するほうが周囲に迷惑がかかりません

年度途中の転職は面接時に理由を深掘りされやすい

保育士の転職時期は4月がベストタイミングと言われる理由として、年度途中の転職は面接時に理由を深堀りされやすいということも挙げられます。

保育士は年間指導計画に沿って1年単位で保育指導をしているため、保育業界では年度途中の退職はあまり良く思われません

このため、面接官も良い人材を採用したい気持ちから、「なぜ年度途中で転職をしたいのか?」という点について深堀りしてくる可能性があります。

このとき、面接官を納得させられる理由を用意できないと、「責任感がない」と判断されてしまう恐れがあるので注意しましょう。

園の子どもと信頼関係を築きやすい

保育士の転職時期は4月がベストタイミングと言われるのは、園の子どもと信頼関係が築きやすいという理由もあります。

4月は入園や進級などで環境が一変するため、子どもたちも新しい先生を受け入れやすい時期です。

一方、年度途中での入職は、子どもたちと一緒にいる時間が少ないことから、円滑なコミュニケーションが取りにくいという難点があります。

このため、子どもたちとの関係を優先して働きたい場合は、新学期の始まる4月に入職するのがおすすめです。

退職時に子どもや保護者にお別れの挨拶がしやすい

保育士の転職時期は4月がベストタイミングと言われる理由として、退職時に子どもや保護者にお別れの挨拶がしやすいことも挙げられます。

担任の保育士の退職は、子どもや保護者に与えるショックが非常に大きいため、保育士本人から「お別れの挨拶」をすることが重要です。

3月退職、4月入職なら子どもたちや保護者もお別れを受け入れやすいため、お互いにとって良いタイミングと言えます。

保育士の求人数は12月・1月にピークとなる

保育士の入職時期は4月がベストである一方、保育士の求人数は12月・1月にピークを迎える傾向があります。

保育士の求人数が市場に出回る時期について確認しておきましょう。

保育士求人は10月から増えて12月・1月にピークになる

保育士の求人は、一般的に10月から増え始め、12月・1月にピークを迎えます

中には、求人がピークを迎える「12月・1月から転職活動を始めればいいや」と思う方もいるかもしれません。

しかし、転職活動は1回の応募で内定をもらえるとは限らず、転職活動が苦戦して長引く可能性もあります。

そのため、余裕を持って転職活動をするためには、10月くらいから転職活動を始めるのがおすすめです。

また、10月から転職活動を始めたほうが、自分に合う求人を見逃しにくくなるというメリットもあります。

人材不足の園は2月や3月頃に求人が多めになる

保育士の求人は12月・1月にピークを迎える一方で、人材不足の園は2月・3月頃に求人が多くなることもあります。

この時期の求人は、人材不足で困っている場合が多く、面接から数日ですぐに内定が出るケースも少なくありません

ただし、2月や3月の求人は、4月に入職する場合、採用から働き出すまでの期間が短いため、慌ただしくなるという難点があるので注意しましょう。

保育士が転職する際の注意点

保育士が転職する際には、以下のような注意点もあります。

  1. 働きながらの転職活動が好ましい
  2. 転職活動がバレると人間関係に影響が出ることがある
  3. 転職する理由を明確にしておくと失敗を防ぎやすい

転職をスムーズに成功させるためにはどうしたらいいのか、事前にチェックしておきましょう。

働きながらの転職活動が好ましい

保育士が転職する場合、働きながらの転職活動をするのがおすすめです。

転職活動は必ず内定が取れるわけではなく、中には自分が思っているよりも苦戦を強いられる可能性があるからです。

先に仕事を辞めてしまうと、後がないことから、なかなか内定が決まらないと、精神的にプレッシャーが大きくなってしまいます。

また、退職後は失業手当が原則として離職日の翌日から1年間もらえますが、前職の5割~8割程度しかもらえません。

このため、転職活動が長引いた場合は、経済的にも困窮しやすくなってしまうため、仕事を続けながら転職活動をするほうが安心です。

転職活動がバレると人間関係に影響が出ることがある

保育士は転職活動のことがバレてしまうと、職場の人間関係に影響が出る恐れがあるので注意が必要です。

転職活動は悪いことではありませんが、やはり職場や子どもたちの保護者にバレてしまうと、中には良く思わない方もいます

自分を良く思わない相手に対応しないといけないことは、大きなストレスになるため、転職活動は周囲にバレないように行うことが重要です。

例えば、周囲に人がいないからと油断して、現在の職場で転職サイトを閲覧したり、職場のパソコンからWEB応募するのは絶対にやめましょう。

パソコンの履歴を調べれば、すぐに転職活動をしていたことがバレてしまうので、転職活動は必ず自宅で行いましょう。

転職する理由を明確にしておくと失敗を防ぎやすい

保育士が転職するときは、転職する理由を明確にしておくと失敗を防ぎやすくなります。

なぜなら、転職理由を明確にすることで、転職後のミスマッチにより転職回数を増やすことを避けることができるからです。

例えば、休みを重視するなら有休や育休などが取りやすい園、年収アップを望むなら給与が高い園など、要望によって最適な転職先は変わります。

「なんとなく」という曖昧な理由で転職活動をすると、転職後に「前職のほうが良かったなぁ」と後悔する可能性もあるので危険です。

そのため、転職活動をするときには、自身が何のために転職をするのか理由を明確にしておくことが重要です。

保育士が転職する流れやスケジュール

保育士が転職する場合の一般的な流れやスケジュールは以下のとおりです。

スクロールできます
9月頃転職する目的を明確にする
転職先に求める条件に優先順位を付ける
保育士転職サービスの登録
10月〜11月希望条件を満たした求人探し
求人の情報収集
園の見学
履歴書や職務経歴書を作成する
面接対策をする
気になる求人に応募する
11月〜1月内定獲得
職場に退職することを伝える
〜3月退職手続き
引き継ぎをする
入職の準備

上記の中でも、特に重要となるのは3つのポイントを解説していくのでぜひ参考にしてください。

転職活動は9月頃から準備を始める

まず、保育士の転職活動は9月頃から準備を始めましょう。

求人数は10月から増え始めるため、9月の時点で転職する目的を明確にしておけば、気に入った案件が出た際にすぐに応募できるからです。

人気の求人はすぐに応募が集中して締め切られてしまうため、早く応募しないと気に入った求人を他の求職者に取られてしまいます。

また、この時期は転職後のミスマッチを防ぐため、以下のように転職先に求める優先順位を決めておくことも重要です。

求人に希望する条件に優先順位を付ける

自分で転職する自信がない場合や、現在の仕事が忙しくて転職活動に時間を割けない場合は、保育士転職サイトを利用してみましょう。

保育士転職サイトは自分の代わりに応募先と労働条件の交渉や、面談・入職日の調整などを行ってくれるので転職が初めての方にも安心できます。

また、保育士転職サイトは一般には出回らない「非公開求人」も所有しており、高待遇の求人に出会うチャンスがあるのも魅力です。

良い求人を逃したくないという場合は、保育士転職サイトも利用して自身の要望に合った求人を見つけましょう。

求人が増える10月・11月に積極的に応募する

本格的に保育士の求人が増える10月・11月には、気に入った求人があったら積極的に応募しましょう。

4月入職を目指す場合は、10月・11月から転職活動を始めれば年内にも内定を決められる可能性があり、余裕を持って入職準備を進められるからです。

具体的な転職活動としては、書類選考を通過するため応募施設の情報収集をしたり、履歴書や職務経歴書を作成します。

このとき、「職務経歴書に何を書いたらいいんだろう」と迷う場合は、保育士転職サイトが役立ちます。

なぜなら、保育士転職サイトは面接官の目に留まりやすい職務経歴書の書き方を指導してくれるので選考通過率を高めることができるからです。

また、保育士転職サービスでは、面接対策も実施しており、面接が苦手な方も当日の緊張を和らげることができるため利用してみる価値があります。

内定獲得後は退職するために手続きをする

内定を獲得した後は、退職するための手続きを行います。

退職の申告は法律上では2週間前となっていますが、就業規則によっていつまでに申入れをしないといけないか規定されている場合もあります。

民法によれば、期間の定めのない契約はいつでも解約の申入れをすることができ、「雇用は、解約申込の後2週間を経過したるに因りて終了する」(民法627条1項)と定めています。つまり、退職を申入れてから2週間すれば、使用者の承諾がなくとも、会社を辞めることができます。

引用:厚生労働省「退職の申し出は2週間前までに」

通常は業務へ支障が出ないように、後任へ引き継ぎを行う十分な期間も考慮して、1~2ヶ月前に退職を伝えるのが一般的です。

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