「保育士の面接ってどんなことを聞かれるんだろう?」
「面接官の心を掴むためにはどんな回答をしたらいいの?」
保育士としてキャリアアップのために転職したいという気持ちがあっても、面接が不安でなかなか一歩踏み出す勇気を持てない方もいらっしゃると思います。
しかし、保育士の面接は事前にしっかり準備をすれば、決して難しいものではありません。
本記事では保育士が面接試験を突破できるように、自身の魅力の伝え方から面接を受ける際に注意したいマナーや回答の仕方について詳しく解説します。
採用担当を経験したことがある保育士に実施したアンケート調査でわかった、求職者によくする質問や意図、面接で不採用にする理由についてもまとめているのでぜひ参考にしてください。
- 保育士の面接は自己紹介をハキハキと回答しよう
- 中途の面接ではネガティブを避けて前向きな回答ができるように対策をしておこう
- 面接に落ちる理由から採用基準はコミュニケーション能力が重視される傾向にあることが判明
- 採用担当を経験した保育士の意見をまとめると保育観を聞く質問が多い傾向にある
当コンテンツについて
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保育のキャリア編集部
保育のキャリア編集部はこれまで保育士の転職サイトや職場での人間関係、残業、年収に関する調査を1,303名の保育士や保育士経験者にアンケートを実施してきました。調査で得られた保育士の声や自身がエージェントサービスを利用してきた経験を当サイトのコンテンツに反映させています。
当コンテンツは構成・執筆・編集を保育のキャリア編集部が担当し、アイキャッチ画像を外注デザイナーが担当して作成されています。
保育のキャリア編集部はクラウドソーシングのサービスを通して採用担当を経験したことがある保育士23名にアンケート調査を実施しました。
アンケートでは採用担当を経験したことがある保育士に以下の質問に回答をしてもらうことで、採用担当者が求職者をどのような基準で見ているのかを調査しました。
- 性別
- 年齢
- 面接の際に求職者に対してよく聞いた質問を教えてください
- 上記の質問をした意図を教えてください
- 面接で不採用や採用を見送る基準は何ですか
上記のアンケートで取得した回答から、保育士の転職について知見がある保育のキャリア編集部が、適切な内容の口コミを厳選するために承認作業を行なっています。
承認作業の結果、厳選された保育士の面接で採用担当を経験したことがある方の性別と年齢構成は以下のとおりです。
- 女性:19名
- 男性:4名
以下では回答者の年齢構成を表示しています。
- 20歳以上30歳未満:4名
- 30歳以上40歳未満:12名
- 40歳以上50歳未満:4名
- 50歳以上60歳未満:2名
- 60歳以上:1名
当コンテンツでは上記の23名の保育士の面接で採用担当を経験したことがある方を対象に、面接で求職者によく聞く質問や採用の基準を取得しました。
当コンテンツでは利用者からの回答を一部活用しています。回答に誤字脱字が確認できた場合は当コンテンツの読者が読みやすいように修正していますが、内容に変更を加えておりません。
保育士の面接でよく聞かれる質問
保育士の面接は園によって聞かれることが異なります。
しかし、どの園でもよく聞かれる質問があるため、以下の3つについて必ず押さえておく必要があります。
上記のような保育士の面接でよく聞かれる質問をされた場合には、どのように回答するのが適切なのかを解説していきます。
自己紹介はハキハキと簡潔に回答しよう
保育士の面接で「自己紹介をお願いします」と言われた場合は、ハキハキと簡潔に回答することがポイントです。
自己紹介は面接の初めに問われやすく、応募者の第一印象を左右するため、何を言うかより、最初にどれだけ良い印象を残せるかが重要です。
このため、自己紹介ではあまり情報を詰め込み過ぎず、名前や簡単な経歴をまとめて笑顔で明るく伝えるように心掛けましょう。
〇〇と申します。現在まで〇〇保育園で〇年間勤務しています。前職では〇歳児の子どもたちを担当し、持ち前の社交性で子どもたちをはじめ、多くの職員や保護者様とも信頼関係を築いてきました。貴園ではこれまで培った経験を生かしつつ、さらに保育士として成長したいと考えております。本日はよろしくお願いいたします。
実際の面接では緊張から声が小さくなったり、面接官から目をそらしてしまうと、コミュニケーション能力が低いと判断される恐れがあるので注意が必要です。
また、面接のときに応募先のことを「何と呼んだらいいんだろう?」と迷う方もいらっしゃると思います。
面接での応募先の呼び方は、保育施設の運営元によって呼び方が変わります。
例えば、公営保育施設であれば「貴園」、民間保育施設で運営元が一般企業であれば「御社」と使い分けるのが一般的です。
使い慣れない応募先の呼び方は、面接の途中で忘れてしまう恐れもあるため、「〇〇保育園様」と呼ぶ形でも問題ありません。
面接で緊張してしまうかもしれないという方は、サービスに無料の面接対策が含まれる保育士転職サイトを利用すると実践的な練習ができますよ。
志望動機は応募先への熱意を伝えよう
保育士の面接で志望動機を聞かれた場合は、応募先への熱意を伝えることが重要です。
志望動機は応募者がどれだけ本気か見極めるための判断材料にされやすいため、応募した保育施設でないとダメな理由をしっかり盛り込みましょう。
特に、保育園の見学をしている場合は、実際に足を運んでいる分だけ、園見学をしていない場合より熱意を具体的にアピールしやすくなります。
また、応募先の保育方針と自分の考えが一致していることをアピールするのも有効です。
私が貴園を志望したのは、子どもの主体性を大事にするという保育方針に魅力を感じたからです。前職では決まりごとが多く、子どもの主体性が尊重されにくい雰囲気があり、さまざまな経験をさせてあげられないことを残念に感じていました。そんな転職を考えていたとき、貴園を見学し自分の興味のあることに挑戦する子ども、それをサポートする職員の生き生きした姿を見て感銘を受けました。自身のこれまでの経験を生かしながら、貴園で共に成長したいと感じ志望しました。
どこにでも通用するありきたりな理由では、何人もの応募者を見てきた面接官の心を掴むことはできません。
長所や短所は自己理解ができていることを伝えよう
保育士の面接で長所や短所を聞かれた場合は、自己理解ができていることを伝える必要があります。
面接官は応募者の人間性や保育士としての適性を見極めようとするため、長所と短所をしっかりアピールできるかどうかが重要になるからです。
長所は保育士として貢献できること、短所はどのように自分の問題点を改善するために具体的にどのように努力しているか伝えましょう。
また、短所は「~という悪い点があります」で終わるのではなく、そこから学ぶ姿勢があることも重要です。
私の長所は、計画性があるところです。行事の集中する時期など先の予定を見据えて行動し、常に余裕を持って仕事ができるようにしています。一方で、私は人見知りをする部分があるため、打ち解けるまでに時間がかかってしまうこともあります。周囲と良好な円満な関係を築くため、相手が困っているときには自分から積極的に声をかけたり、自分と違った意見にも耳を傾けることを心掛けています。
自己分析をしないで行き当たりばったりの回答をしていると、質問されているうちに辻褄が合わなくなる恐れもあるので注意しましょう。
中途採用の保育士は前職のエピソードを踏まえて前向きな回答をしよう
中途採用で面接を受ける保育士は以下のような質問をされることが多いため、前職のエピソードを踏まえて前向きな回答をすることが重要です。
これらの質問に回答する際の注意点やアピールポイントについて確認しておきましょう。
退職理由はネガティブにならず前向きな回答をしよう
中途採用の面接では退職理由を聞かれることが多いため、前向きな回答をすることが重要です。
前職に対する愚痴や不満を言ってしまうと、面接官に「不満があるとすぐに辞める人なのでは?」という悪印象を与えかねないからです。
そのため、退職理由は「自身のスキルアップ」や「やりがい」などを理由にしたほうが好意的に受け止められます。
退職を考えるようになった理由は、自分自身が保育士としてスキルアップできるように新しい環境で一から挑戦したいと思ったからです。前職は人間関係が良く居心地も良かったのですが、小規模な保育園でやることが限られているため、もっと知見を広げたいという気持ちが強くなりました。そのため、大勢の子どもを預かる貴園で、もっとさまざまな子どもたちに触れ合い、保育士の仕事の幅を広げたいと考えています。
たとえ、実際の退職理由が人間関係だったとしても、それを正直に伝えてコミュニケーション能力がない人と思われるのは損なことです。
そのため、自分にとって不利になりそうなことはすべて正直に伝える必要はありません。
保育士としての目標を聞かれたら理想の保育士像や成長意欲を伝えよう
面接の際に保育士としての目標を聞かれた場合は、理想の保育士像や成長意欲をアピールしましょう。
この質問では、面接官が応募者の人柄などを知ろうとしているため、自分らしさを表現できる具体的なエピソードを伝えることも有効です。
私はこれまで小規模な保育園での勤務経験しかありません。そのため、幅広い年代の子どもたちをサポートしたり、さまざまな行事を経験し、保育士としての経験値をさらに高めたいと考えています。実際、前職では転職経験のある上司に大変お世話になり、自分もいつか経験を積んで上司のように頼りがいのある保育士になりたいと思いました。
このとき「特に目標はありません」と答えてしまうと、「向上心がない」と思われる可能性があるため注意しましょう。
前職場での経験を聞かれるため経験やスキルは明確にしておこう
中途採用では前職での経験を聞かれることも多いため、これまでの経験やスキルを明確に伝えられるようにしておきましょう。
具体的な経験を伝えることで、採用後にどのような活躍ができるのか面接官がイメージしやすくなるからです。
また、経験したという事実だけではなく、それによってどのような効果やメリットがあったかも盛り込みましょう。
前職では、保護者との円満な関係を構築するため、子どもたちの園内での様子をお迎え時に詳しく報告するように心掛けていました。子供たちが園内でより快適に過ごせるように、保護者にも安心してもらえるように、保護者との情報共有を大切にしています。また、保護者に心を開いてもらうため、積極的な挨拶や声掛けを行い、多くの方から「〇〇先生なら安心」と言ってもらえたのが嬉しかったです。
「排泄の介助や食事や着替えのサポートです」と、仕事内容を羅列するだけだと、面接官が応募者に対して興味を持ちにくいので注意が必要です。
面接に不安が残る方は「しっかりとした面接対策をしてくれる」と評判の保育士人材バンクという転職サイトで、専任の担当者から転職サポートを受けましょう。
保育観を問われたときのために質問の意図と具体的なエピソードを用意しよう
保育士の面接では、以下のような保育観に関する質問も定番です。
どのように回答すれば面接官を納得させることができるのか、説得力のある回答例をご紹介します。
保育で大切にしていることはエピソードがあると説得力がある
保育で大切にしていることを聞かれた場合は、具体的なエピソードを盛り込むと説得力をもたせることができます。
この質問では、面接官が応募者の保育観を知りたがっているため、他人から伝え聞いた話や一般論ではなく、自分の考えを伝えることが重要です。
また、実際の経験から学んだことを伝えることで、面接官に「向上心がある」「成長の伸び代がある」と思わせることもできます。
私が保育で大切にしていることは、子どもや保護者が抱えている「言葉にならない思い」をしっかり汲み取ることです。以前にある女の子がトイレに行きたいことをうまく言い出せずに粗相をしてしまい、恥ずかしさから登園したくないという相談を保護者から受けました。そのとき、自分がもっと早くにその子の変化に気づくべきだったと反省し、言葉以外の変化についても注意深く観察することの大切さを学びました。
リサーチ不足で応募先の保育方針と相反する考えを伝えてしまうと、取り返しがつかなくなるため、応募先の特色を必ず事前にチェックしておきましょう。
幼稚園ではなく保育園を選んだ理由を聞かれたときは違いを踏まえて回答する
幼稚園と保育士の両方の資格を持っている方は、幼稚園ではなく保育園を選んだ理由を聞かれやすいため、2つの違いを踏まえて回答する必要があります。
この質問では幼稚園は学校教育施設なのに対し、保育士は児童福祉施設という違いをよく理解しているかがチェックされます。
また、その違いを知った上で、保育士への熱意があることを説明するのが有効です。
私が幼稚園ではなく、保育園を選んだ理由は自分自身が保育園育ちで、楽しい思い出がたくさんあったからです。幼児期の貴重な時間を、母親のように優しく寄り添ってくれる先生と過ごすことができ、精神的に大きな安定を得られました。その点、幼稚園は学校教育となるため先生はあくまで「教諭」で、保育士のように母親のような存在には感じにくい部分があります。そのため、自分は小さい頃に保育士から注いでもらった温かい愛情を、今度は自分が保育士となって子どもたちへ恩返ししたいと考えています。
幼稚園と保育園の違いがわからないと、「保育知識が足りない」「勉強不足」と判断される可能性があるので注意が必要です。
面接対策を直接丁寧に教えてもらいたい方は、以下の保育士向け転職サイトを利用すると、保育業界の転職に詳しい担当者が受け答えから心構えまで教えてもらうことができますよ。
※求人数は2024年11月2日時点の情報を参考にしています。
採用経験者に聞いた保育士の面接でよく聞く質問と意図を公開!
保育のキャリア編集部は採用担当を経験したことがある保育士を対象に、面接で求職者に対してよくする質問や質問の意図などを調査する目的でアンケート調査を実施しました。
ここでは、アンケート調査の結果からわかった保育士の面接で採用担当者がよくする質問と、質問の意図だけではなく、どのような回答や対策をしておくことが適切かをまとめています。
特に、初めて転職活動をする方や久しぶりに面接を受ける保育士は、採用担当者はどのような考えで面接をしているのかを理解して通過率を向上させましょう。
保育をする上で大切にしていることを聞く採用担当者は多い
採用担当を経験したことがある保育士にアンケートを実施したところ、採用担当者は以下のように求職者が保育をする上でどのようなことを大切にしているのか、意識をしているのか聞く質問が多いことがわかりました。
- 子どもたちと関わる上で大切にしていること
- 保育士の業務に対して何に一番重きを置いているか
保育士の仕事は職員同士で連携が重要なため、求職者の保育観や子ども観が職員や園の方針に合っているかを確認していると考えられます。
実際に、採用担当者に「保育をする上で大切にしていること」を質問した意図を聞いてみると、以下のような回答が返ってきました。
子どもと関わるのがメインの仕事なので、その人がまず何を大切にするのか知りたいから。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
保育観や、考え方を知りたいため
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
子供に対しての思いや連携プレーを円滑に遂行出来るか見極めたい。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
どれだけ保育士という仕事を大切に思っているか知りたいから。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
質問の意図から、採用担当者は求職者が普段どのような考えで仕事をしているのか、保育や子どもに対する価値観を知りたいといった考えがわかります。
保育士の仕事は連携やコミュニケーションが必須のため、保育観が異なったり受け入れられないと仕事の悩みにつながります。
そのため、面接を受ける際には自身の保育観を正直に伝えてみましょう。
保育観が言語化できていない方は、転職活動を始める前に自身が子どもを保育する上で重要だと思っている価値観や考え方、理念などを明確にしておくと満足のいく回答がしやすいですよ。
保育士としてやってみたいことや目標はやる気を問われている
採用担当を経験したことがある保育士に実施したアンケートからは、保育士としてやってみたいことや目標など将来的なプランの聞くような質問も多いことがわかりました。
- 保育士として自分がやってみたいこと
- どのような保育がしたいか
- 今度の将来像や将来設計
- 保育士としての目標
- 保育士という仕事のやりがいやどのように仕事に取り組みたいか
保育士としてのやってみたいことや目標を聞く質問の意図については以下のとおりです。
目標があれば目標に向かって努力したり、他保育士と連携を図るチームワーク力があるかを知れるから。そして目標があれば長続きするかどうかを見極めるため。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
保育感や想像力、そしてこちらの園が求めている人材とのマッチングを把握することができる
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
自分自身としては保育士としてどのようなプランを描いているのか知りたかったからです。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
子どもと、関わらない保育士の仕事があるということをどの程度理解しその仕事にもきちんと取り組めるかどうか
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
保育士という職業は人手不足や勤続年数が全職種と比べて短めということもあり、将来的なプランを聞くことで求職者が職場に定着しそうか見極めていると考えられます。
また、採用担当者は求職者の考え方が求める人材像とマッチしているのか判断しているため、保育士の公式サイトで理念・方針・保育目標など保育をする上で大切にしていることを確認しておくと対策しやすいです。
将来的な目標ややってみたいことを伝える際には、目標を実現するために取り組んでいることを一緒に伝えると、目標に向かって努力していることを伝えやすいですよ。
保育士の面接で落ちる5つの理由
保育士の面接で落ちる主な理由として、以下の5つが考えられます。
面接官は応募者のどのような部分を見ているのか、合否を分けるポイントをチェックしておきましょう。
志望動機が曖昧で応募先で働く意欲が伝えきれていない
保育士が面接で落ちてしまう理由として、志望動機が曖昧で応募先への意欲を伝えきれていない可能性が考えられます。
保育施設はどこも人手不足なため、保育士を辞めたいと感じても簡単に辞めない方を求めています。
なぜなら、一人が辞めてしまうと、また一から保育人材を探したり、引き継ぎを行う時間や手間などがかかってしまうからです。
また、応募者が自分一人だけではなく、他にもライバルがいる場合、採用できる人数は限られるため、当然比較されることになります。
どちらも同じ程度の能力であれば、やはり最後は熱意の強い方を採用されやすい傾向があります。
そのため、他の応募者と比べられても遜色ないように、志望動機には「応募先でないとダメな理由」をしっかり盛り込むことが重要です。
服装やマナーが面接に不適切と判断された
保育士は面接時の服装や、マナーが不適切と判断されると落ちやすくなります。
なぜなら、保育士は子どもの保護者と接する機会が多いため、非常識な服装やマナーはクレームの原因につながる可能性があるからです。
実際に、採用担当を経験したことがある保育士の意見では、清潔感がない求職者は保護者からの印象を不安視して採用を見送った事例があることがわかりました。
前に質問など受け答えはハキハキとされていたのですが、清潔感がちょっと心配という理由でほかの先生と相談して見送らせて貰ったことがあります。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
あとは話している雰囲気を見て判断することが多いです。
良い事ばかりしか話さない人、長めの面接だと苛立っている人もいるのでそういう人は不採用になることがあります。
言葉遣いや清潔感。
子ども以外にも保護者や外部の人と関わることも多いので。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
面接の約束時間を守れるか。言葉遣い。常識のある所作が自然体であるか。笑顔を絶やさず面接官の質問に的を得て回答できるか。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
入室してきた第一印象(身なりなど含む)、受け答えがハキハキしているか、笑顔を基準にしていました。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
そもそも身だしなみが整っていない(髪を染めているのはOKだが、髪がボサボサや異臭がするのはNG) → 生活が乱れているのでは?遅刻欠席なども不安。保護者からの印象も不安。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
女性の場合は、メイクをナチュラルに健康的なイメージに仕上げ、髪が長い場合は一つにまとめておきましょう。
男性保育士の場合は、ヒゲを剃って清潔感を意識することが重要です。
男女共に、スーツやシャツはシワでヨレヨレにならないように、アイロンをかけておきましょう。
髪の色も黒や自然な茶色が好ましく、金髪に近いような派手な茶色はおすすめできません。
また、アクセサリーは誤飲や子どもと接する際にケガの原因になる恐れがあり、面接官に良い印象を与えない可能性もあるため避けた方が無難です。
窒息や誤飲に関しては、「食べ物による窒息」(28.7%)、「小さなおもちゃやアクセサリー等の誤飲事故」(28.0%)について約3割の方がヒヤリ・ハットの経験があると回答しています。
引用:消費者庁「保育園等における窒息や誤飲に関する事故防止対策の重要性」
このように、保育士は基本的に勤務中のピアスやネックレス、指輪などがNGのため、面接にも付けないようにしましょう。
表情が暗く声が小さい
保育士が面接に落ちる原因として、表情が暗く声が小さいというケースも挙げられます。
表情が暗い方や声が小さくて消極的な方は、やはり子どもや保護者が近づきにくい印象を持ってしまう恐れがあるので面接では不利になりがちです。
実際に、採用担当の経験がある保育士に面接で不採用や採用を見送る基準を聞いたところ、声が小さいといったコミュニケーションが取れない方の採用を見送るという声が最も多く確認できました。
保育感ややりたい保育が定まっていない
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
コミュニケーションが取れない
やる気が感じられなかったり、声が小さいなど。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
継続勤務が難しそうであること、個性が強すぎ他の保育者と協調がはかれなさそうな時、臨機応変な対応ができない人
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
保育士としての意思表示が出来ていない人は見送る。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
あまりにも声が小さかったら、会話が続かない人だと、子どもたちと楽しく遊んでくれるイメージが湧きづらいので採用を見送ることがあります。
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
基準はきちんと相手の目をしっかりみて受け答えできる人。保護者や関わる子供の目をきちんとみて話ができないといくら質が良くても取れないなと思うから。コミュニケーションが取れないとお互いきついと思う
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
元気がない、やる気がない、子供があまり好きではない
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
保育士はさまざまな子どもや保護者とコミュニケーションを取る必要があるため、消極的な印象だと適性なしと判断されやすいので注意が必要です。
また、保育士は他の職員と連携を取りながら進めるため、コミュニケーションが取れないと不採用に直結することがわかりました。
多少の緊張は面接官も理解してくれるため、面接では大きな声ではハキハキと答えるように心掛けましょう。
質問に対する回答が合っていない
質問に対する回答が合っていない場合は、コミュニケーション能力が低いと判断され、保育士の面接に落ちる可能性があります。
例えば、面接官が応募者のスキルを確かめるために「前職の経験を教えてください」と質問しているのに、「楽しかったです」と自分の感想を伝えるのはNGです。
面接では「相手が何を知りたがっているか」をよく考えて回答することが重要です。
前職の経験が本当に楽しかったとしても、面接官が知りたかった情報を伝えられなければ、「論点がズレている」と判断されてしまいます。
特に、近年は外国人対応が必要となるケースも増えており、多様性に対応できる高いコミュニケーション能力が求められています。
以下の表では、1園あたりの外国人幼児在籍者数を示しているのでぜひ参考にしてください。
地域 | 平均在籍数 |
---|---|
神奈川 | 7.4人 |
東京 | 6.2人 |
群馬 | 4.2人 |
滋賀 | 3.8人 |
愛知 | 3.0人 |
引用:文部科学省「外国人幼児の受入れにおける現状と課題について」
日本人同士のコミュニケーションですらあやふやな状態だと、さまざまな人が集まる保育施設としては採用しにくくなってしまいます。
園が求める人材像に当てはまらない
保育士が面接で落ちてしまう理由には、園が求めている人材像に当てはまらないことも挙げられます。
各園ではそれぞれの保育理念や保育方針に基づき求めている人材が異なるため、求人に応募する前に各園のホームページで確認しておきましょう。
例えば、リトミックに力を入れている園であれば、リトミックの有資格者であったり、リトミックの指導経験が豊富な方が有利になります。
実際に、採用担当を経験した保育士によると、音楽に力を入れている園の面接で音楽が苦手な求職者の採用を見送ったという回答が確認できました。
音楽に力を入れてる園なので、音楽が嫌いな方は採用を見送らせてもらったもらった
引用:保育士の面接で採用担当を経験したことがある方へ実施したアンケート結果
このため、いかに自分が応募先の保育理念や保育方針と合っているか、面接で説得できるかが重要です。